STYLE

 

ものと人の縁をつなぐ のどかなイギリス雑貨店。

COTSWOLDS 市村美和子さん・容子さん

 

 

 COTSWOLDSはイングランド中部にある街の名前。「田園風景のなかに中世の茅葺き屋根の家があったり羊がいたり、のどかで大好きな場所です。」と店名の由来を教えてくれた市村美和子さん・容子さん姉妹。タウンの「平成ハウス」に英国家具を配置した店内には、色柄豊かな英国雑貨や食品が並んでいます。

 不定期のイベントも特徴のひとつ。日によっては市村さんが自ら揚げる“コッツドーナツ”が登場し、秋には“キノコと動物”モチーフの雑貨が店内を埋めつくすことも。「面白いものに出会えたな、嬉しいな、というお客さんの笑顔を想像して品揃えを考えます。そのうち私たちがいいなと思うハンドメイド作家さんや、おいしいと思う食べ物屋さんにも声をかけるようになりました。」 

 ドーナツはもともと友人の人形作家に紹介され、作り手が引退するときにレシピごと受け継いだ大切な味なのだとか。「店頭で揚げたてを提供するので月に数回しかできませんが、本当は毎日でも作りたい。」ほかの飲食店や作家も、ほとんどが“知り合いの知り合い”として出会い、その縁をつないできたことがお店の個性になっています。

 市村さんの雑貨店はタウンが2軒目です。「20年前に初めて吉祥寺店を開き、最初の10年は定休日も設けず仕事に熱中しました。でもさすがに疲れてしまって。みかねた友達にジョンソンタウンでも行って息抜きしたら? と勧められたのが2009年のことです。タウンは海外の田舎町のような雰囲気があるから、きっと私たちに合うと思ったのでしょう。初めて来たタウンはのんびりしていてとても素敵で。ここでお店をやろう! とその日に決めました。」

 当時と比べると、今のタウンは少し賑やかです。「遠くから来る人が増えましたね。でも変わらない地元の人たちやリピーターさんもいて、ときどき登場する食べ物や作家物のイベントを楽しみに待っていてくれます。それがとても嬉しい。」お店のファンにはハガキを郵送してイベントの開催を知らせるそうです。お客さんと会話をするのも楽しみ、と話す市村さんたちのスタイルには、心地よい“のどかさ”がありました。

(ライター 細井 安弥)

 

 

  

 

COTSWOLDS (コッツウォルズ)
●営業時間:11:00~17:30 定休日:木曜、第3水曜
 Tel:04-2968-3633 http://www.cots-wolds.com/
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