STYLE

 

「米軍ハウス」の“衣食住”でお客さんを楽しませたい

BLUE CORN 小林大介さん

 

北欧好きのための店づくりを徹底しないとつまらない

!Kiitos! 平野康弥さん

 

 

BLUE CORN 小林大介さん

BLUE CORN 小林大介さん

◆ジョンソンタウンでお店をはじめたきっかけは?
小林さん: アメリカンな雰囲気に惹かれてタウンに遊びにきたんです。そこでブルーコーン前オーナーの山本さんに出会い、彼の世界観のファンになりました。通ううちに「ワンデーマーケットに出店してみない?」と誘われたので、別の仕事をしながら毎月第一日曜日はタウンで古着を売る生活を2年続けました。山本さんが他県へ移住することになったとき、「この店を残したい」という気持ちが一致して、僕が2代目ブルーコーンのオーナーになりました。
平野さん: 私は都市景観の勉強をしていたので、タウンに興味を持ちました。不動産会社にも勤めましたが、「人生は一度きり。何か面白いことをやろう」と。それで友人の大島くんとタウンの「平成ハウス」を借りて、大好きな映画「かもめ食堂」をイメージしたキートスを始めました。

◆ブルーコーンは古い「米軍ハウス」を活かしていますね。
小林さん: 「米軍ハウス」入り口の木製ドアは中が見えないのでお客さんは入りづらいと思います。でもあえて改装しなかったのは、「米軍ハウス」の“衣食住”をそのまま見てもらいたいから。ただ僕は家族と暮らしていて近隣にも住居が多いので、混雑時は静かに整列していただくなどお客さんにも協力していただいています。お待たせすることもありますが、おいしい料理とともにアメリカンな暮らしを疑似体験する楽しさを味わってもらえたら嬉しいですね。

 

!Kiitos! 平野康弥さん

!Kiitos! 平野康弥さん

◆キートスは北欧がテーマですが、タウンのお客さんとの相性は。
平野さん: やはり、アメリカっぽさを期待して来る人が圧倒的に多いですね。私も心が揺れちゃって、アメリカ雑貨を仕入れた時期がありました。でも中途半端だと自分もつまらないし、今は北欧好きのための店づくりを徹底しています。アメリカと北欧の板挟みで悩んだとき、小林さんは「北欧路線でいきなよ」と応援してくれました。実は私も、最初はブルーコーンの常連客。店で小林さんと話すうちに仲良くなって、キートスを開店するときも相談に乗ってもらいました。

◆アメリカと北欧、テイストは違うけれど気が合うのですね。
小林さん: 平野さんも僕も、好きなものを貫いて追求しているところは似ているかも。
平野さん: タウンにはそういう人が多いですよ。キートスの内装は、住人のギタリスト、岩下さんがお上手なのでお願いしました。タウンの物件は、賃貸なのに内装の自由度が高いんです。事前申請がちょっと面倒ですけど、私は景観づくりの観点からみても面白いまちだなと思っています。
小林さん: 平野さんとは経営上の話もしますが、正直、ビジネス目線だけでタウンを見るとはがゆいです。観光客が多い休日と平日の来客数にギャップがあり過ぎるし、ピークタイムも短いですから。でも僕にとっては「米軍ハウス」に住んで店を続けることが一番の価値。だからタウンが好きなみんなで声をかけあって、暮らしやすいまちにしたり、商売を盛り上げたりしていけたらいいですね。

(ライター 細井 安弥)

 

 

  

 

ハンバーガーと雑貨・古着の店 BLUE CORN(ブルーコーン)
(株)オリエンタルランドの従業員だった小林夫妻が2013年に引き継いだ「BLUE CORN」。
築60年近い「米軍ハウス」で食べられるジューシーなハンバーガーと雑貨・古着のお店。
●営業時間:平日、土日祝 11:30~18:00(17:00 L.O.)定休日:不定休
 Tel:04-2941-3380 https://www.facebook.com/BluecornJohnsontown
TOWN GUIDE
北欧雑貨と食事の店 zakka & ateria !Kiitos!(キートス)
北欧好きの平野康弥さんと大島英洋さんが2014年にオープンした「!Kiitos!」。
ムーミンやイッタラやをはじめとする北欧デザインの雑貨とフィランドにちなんだateria(食事)のお店。
●営業時間:11:00~18:00 定休日:不定休
 Tel:04-2968-4560 http://zakka-kiitos.com/
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