ジョンソンタウンにある米軍ハウス(通称ハウス)は、1954年(昭和29)前後に米軍属家族向けに建設された住宅で、今でも23棟が残っています。
同じ頃、入間周辺でも600~700棟ものハウスが建てられ賑わいましたが、ジョンソン基地が返還されてからは、時代とともに取り壊されていきました。今では、ジョンソンタウンのように、これだけ密集してハウスが残っているエリアはほとんどありません。
ジョンソンタウンの米軍ハウスも、約20年前までは老朽化が激しく、建て替えの検討も行われましたが、オーナーが「歴史的建造物」と位置づけ、未来に残すことを決断。以降、空いたタイミングで構造も含めた根本的改修をしてきました。
米軍ハウスの特徴である下見板にペンキ仕上げの外壁やセメント瓦の屋根、オリジナルのフロアなど、当時の面影や質感はそのままに、断熱材や水回り、内装は一新。また外観にもこだわり、左右対称の窓やデッキやテラスを設けるなど、まち全体の統一感やコミュニティも意識したつくりになっています。